↓ジギダリスの花にとまるキアゲハ 節足動物(arthropod)門は、 節のある脚(足)を持つ。 多様な地球環境に適応して適応放散して種数は多く、 全生物種の80%を占める。 その中でも昆虫綱が多く、昆虫綱だけで全生物の60%を占める。 (1)質の外骨格を持ち、環形動物門と同様(2)神経系を持つ。 環形動物門は(3)血管系であるのに対し、 節足動物門は(4)血管系を持つ。 また、環形動物門は(5)体節だが、節足動物門は(6)体節である。また成長に伴い(7)(8)を行うものが多い。 ↓ ↓ ↓ (考える) ↓ ↓ ↓ 答 1キチン(chitin) 2はしご状(ladder-like nervous system) 3閉鎖(closed blood vascular system) 4開放(open 〜) 5同規 6異規 7変態(metamorphosis) 8脱皮(ecdysis,molting) 解説 カブトムシやカニ・エビの殻はキチン質である。 菌類の細胞壁も同じ成分である。キチン質が少し分解したものをキトサンといい、「キチン・キトサン」はカニ殻由来の健康食品として売られている。 ニワトリや鶏肉を示すチキン(chicken)とはカタカナ表記も英単語つづりも異なるので注意。 環形動物門が定規ではかったように同じ幅の体節(同規体節)なのに対し、節足動物は、幅が部分によって異なる(異規体節)。 ★設問2 節足動物門の代表的な綱と主な生物名を5つ記せ。 ↓ ↓ ↓ (考える) ↓ ↓ ↓ 答 昆虫綱ーカブトムシ クモ形綱ークモ・ダニ・サソリ (剣尾綱ーカブトガニ) 唇脚(ムカデ)綱ームカデ・ゲジ 倍脚(ヤスデ)綱ーヤスデ 甲殻綱ーエビ・カニ 解説 各体節に、1対の脚があるのが「唇脚綱」、2対の脚があるのが「倍脚綱」。「ムカデは日本語で「百足」と書くが、 英語でもcentipede(centi-100の、pede足)というが、両者を合わせて「多足類」という。 昆虫綱は主に陸上にすみ脚は6本。 クモ形綱は8本。甲殻綱は主に水中にすみ、脚は10本以上(ハサミも含む)が多い。 ★設問3 エビ・カニ以外で甲殻綱に属する生物名をできるだけあげよ。 ↓ ↓ ↓ (考える) ↓ ↓ ↓ 答 ヤドカリ・ミジンコ・ウミホタル・ フジツボ・カメノテ・フナムシ ダンゴムシ・ワラジムシ 解説 ミジンコ・ウミホタルは小型だが、 エビと同様「甲殻」を持っています。フジツボ・カメノテは海岸に固着しているがその殻の内部にはきちんと柔らかい体が入っている。 フナムシ・ダンゴムシ・ワラジムシは陸上化した甲殻綱で、脚が多数あるが「多足類」(唇脚綱・倍脚綱)ではない。 ★設問4 それぞれの呼吸器官の名称を答えよ。 陸生昆虫、水生昆虫、クモ、エビ ↓ ↓ ↓ (考える) ↓ ↓ ↓ 答 陸生昆虫ー気管 水生昆虫ー気管エラ クモー書肺 エビーエラ 解説 ずっと水中にいることが基本だった甲殻綱はエラ呼吸をするものが多い。陸生昆虫は、 各体節の側面に空いた「気門」から空気を取り入れ、 細胞と直接ガス交換をできるように体内に張り巡らされた 「気管」という構造を持つ。 水生昆虫の気管エラはそれが外部に突出したもので、 クモの書肺は、ガス交換する細胞が書棚のように並んだもので、気管の変形と考えてよい。 |