1、原核生物では自らの制限酵素から自らの本体DNAを保護する役割をする。 2、ほ乳類ではCpG配列のCにおきる。ゲノムのCpGの60%がメチル化されている。 (逆に言うとCpGでもメチル化されていないものもある。) 3、転写調節領域におきると転写調節タンパク質の結合を阻害する。 (一般的には転写抑制=遺伝子発現抑制となることが多い) 4、卵・精子形成時におきるgenome inprintingにおいて、卵・精子で 異なる箇所におき、その部分の遺伝子を機能停止させる。それは生涯維持される。 卵・精子でメチル化の箇所の特性が異なり相補しあう。 (したがって卵核2つ、精核2つ、卵核1つ(単為発生)での発生は成功しにくい) 5、母・父から受け継いだメチル化部位は、卵・精子形成過程で脱メチル化できたり、 メチル化されていない場所をメチル化できたりする。したがって子のメチル化は 母の卵・父の精子の状態を受け継ぐが、 (母・父が受け継いだ)祖母・祖父の卵・精子のメチル化は受け継いではいない) 6、体細胞分裂の過程では維持メチル化酵素で、メチル化CpGの相補鎖である新生鎖 のCpGがメチル化されるので、メチル化パターンは受精卵の状態が維持される。 7、転写調節領域のCpGは(他の領域のCpGに比べて)メチル化されずに 転写調節タンパク質が結合しやすいようにされている。しかしここが後天的に メチル化すると、後天的にその遺伝子の機能が停止し、疾病の原因となる。 (特にがん抑制遺伝子のメチル化ががんの発症要因として注目されている) |