設問(2010年広島大・生物・部分) タンパク質は数多くのアミノ酸から構成されているため、表(略)のようにアミノ酸をアルファベット1文字で表記し、アミノ酸配列を示す一次構造は、1文字を並べて MGAVL・・・のように表される。 トリプシン・キモトリプシンは、すい臓由来のタンパク質分解酵素であり、特定のペプチド結合に作用する。 トリプシンは、図1のアミノ酸(n)がリシン(K)またはアルギニン(R)の時、その次のアミノ酸との間とのペプチド結合を切断する。 キモトリプシンは、アミノ酸(n)がフェニルアラニン(F)、トリプトファン(W)、またはチロシン(Y)の時、その次のアミノ酸との間のペプチド結合を切断する。 ある短いポリペプチドが溶けている水溶液に、トリプシンを加え37℃で十分長く反応させると、反応生成物4つ(断片1〜4)が生じた 1、SEAGWSK 2、VFSTR 3、GAK 4、VD キモトリプシンを加え37℃で十分長く反応させると、反応生成物3つ(断片5〜7)が生じた。 5、STRSEAGW 6、GAKVF 7、SKVD このポリペプチドの一次構造を予想し、その配列をアミノ酸1文字表記で記せ。 ↓ ↓ ↓ (考える) ↓ ↓ 答 GAKVFSTRSEAGWSKVD 解説 トリプシン・キモトリプシンともD(アスパラギン酸)は切断しないので、カルボキシ末端がDとなっているのは切断された断片ではなく、もともとのペプチドのカルボキシ末端である。 下図のような流れでパズルにように解く。 それからパズルのように両断片を並べつなぎ合わせて完成 |