問1 RNA(ribonucleic acid)の構造がDNAと異なる点を3点、比較して書け。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 答 @RNAは通常一本鎖。DNAは二本鎖(二重らせん) A糖はRNAではリボース。DNAはデオキシリボース B塩基はAGCは共通だが、RNAではU(ウラシル)、DNAではT(チミン)を持つ。 ★以下発展編も含みますが、しだいにこのような深いこともやっていくというイメージとして見てみてください。 (今の時点ですべて理解できなくてもいいです) 問2 働きから分類したRNAの主なものを4つ記せ。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 答 @mRNA(伝令RNA)−DNAの塩基配列を転写する AtRNA(運搬RNA)ーアミノ酸と結合し、mRNAの塩基配列上の遺伝暗号を読み取っているリボソームまで運搬する。 BrRNA(リボソームRNA)ータンパク質と結合しリボソームを構成するリボソームの素材 C核内低分子RNAー核内で遺伝子発発現の調整に関与 解説 Cの存在も最近注目されるので知っておいたほうがよい。 問3 リボースとデオキシリボースの化学式を書け。それぞれ水酸基はいつつあるか? ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 答 リボースC5H10O5ー水酸基4つ デオキシリボースC5H10O4ー水酸基3つ 解説 リボースが糖の基本形であるC:H:0=1:2:1に従い、炭素数が5つの五炭糖(pentose)である。したがってC5H10O5。デオキシ(deoxy)は酸素(oxygen)を1つ取った(de)という意味なのでC5H1004。 水酸基の位置と数は以下のようになる。 問4 次の塩基組成(%で示す)の生物試料ア〜エはどのようなもの由来か? A T U G C ア 23 23 0 27 27 イ 21 0 31 28 20 ウ 18 30 0 20 32 エ 29 0 29 21 21 @通常細胞のRNA A通常細胞のDNA B二本鎖RNAウイルス C一本鎖DNAウイルス ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 答 アA(通常細胞のDNA,A量=T量,G量=C量) イ@(通常細胞のRNA、AUGCがランダム) ウC(一本鎖DNAウイルス、ATGCがランダム) エB(二本鎖RNAウイルス、A量=U量,G量=C量) 解説 RNAはTでなくUを持つ。普通一本鎖なのでAUGCの比率はランダムだが、例外的な存在である二本鎖RNAウイルスではA量=U量、G量=C量となる。 DNAは二本鎖でAとT,GとCが対面する塩基の相補性があるので 通常はA量=T量、G量=C量 ただし例外的な存在である一本鎖DNAウイルスではATGCがランダムである。 問4 核内低分子RNAの中にはmRNA前駆体などに結合し二本鎖RNAを形成させることで、遺伝子発現を抑制するものもある。このような低分子RNAによる遺伝子発現は生理的にも起きているし、遺伝子実験でこれを活用してある遺伝子の発現を停止させる操作もある。 これを何というか? ↓ ↓ ↓ ↓ 答 RNAi(RNA干渉、RNA interference |