●8月23日(火)東大キャンパス&国立科学博物館「進化」展示案内 午前10〜12時 東大キャンパス見学会 (10時、東大農学部正門前集合) 午後2〜4時 国立科学博物館「進化」展示見学 ((2時、上野公園内の国立科学博物館入口前に集合) (詳細は上演の前にもう一度発信します。) ★設問1 2002年にフランスなどの研究チームが、アフリカのある国で最古の人類化石を発見した。 その人類の名称、出現年代、発見国を書け ↓ ↓ ↓ (考える) ↓ ↓ 答 サヘラントロプス・チャデンシス 700万年前 チャド 解説 チャドの現地語で「生命の希望」という意味のトゥーマイ (Toumaï) の愛称がある。 チャドのサヘル地方(サハラ砂漠南縁部の半乾燥地域)場所の名称から命名された。 最古の人類としては、これまで「400万年前(猿人)」とされてきたが、最近は「700万年前」が正確。 なお、これはヒトとチンパンジーの遺伝子を比較分析した結果の推定分岐年代(700万年前)に一致する。 ★設問2 猿人(アウストラロピテクス)から原人が分岐するにあたってもっとも肥大化した臓器は何か? ↓ ↓ ↓ (考える) ↓ ↓ 答 脳 解説 アウストラロピテクス(Australopithecus、 ギリシャ語でaustral南の+pithecus猿の意味)は脳容積400ccでチンパンジーと変わりない。 しかし原人(ホモ・エレクトス)になると、脳容積は約1000ccに増加する。 なお現生人類(ホモ・サピエンス)は1400cc、ネアンデルタール人は1500ccである。 ↑左が、アウストラロピテクスの愛称「ルーシー」で身長110cm(今の小4ぐらい)、 右がホモ・エレクトスの愛称「トゥルカナボーイ」で伸長170cm。身長だけでなく脳容積が違う(国立科学博物館) 両者の違いは大きく 猿人を「アウストラロピテクス属」、原人〜新人を「ホモ属」と分類する。 ★設問3 原人の脳を肥大化させた原因は何か? ↓ ↓ ↓ (考える) ↓ ↓ ↓ 答 肉食(高栄養) 解説 最初から狩猟での肉食をしたわけではなく、大型動物食動物(肉食動物)が草原に残した骨を石器などで割って、 中の骨髄(血球生成の場で柔らかく高栄養)を食べた「骨髄食」をした上で、 しだいに石器や矢の発達とともに、狩猟に移っていったと考えられる。 ★設問4 ロブストス猿人など、あごと臼歯が発達した猿人がいる。その猿人は何を食べていたか? ↓ ↓ ↓ (考える) ↓ ↓ ↓ 答 植物の根や球根 解説 10種類ぐらいの猿人が発見されているが、ロブストス猿人など3種類はあごが頑丈なので「頑丈型猿人」と言われている。 その頑丈なあごで植物の根や球根を食べていたと考えられるが、 脳が巨大なした原人につながるのは肉食を選んだものだった。 「頑丈型猿人」をParanthoropus(パラントロプス、「para-近く+thoropus人間」人間に近いものの意味) という別の属に分類しようという考えもあるが、アウストラロピテクス(Australopithecus)属にそのまま加えておく考えもある。 2002年群馬大医学部小論文で英語の問題で出題。 ★設問5 ある島で発見された身長1mぐらいの原人で、1万2千万年前まで生存し、ホモ・サピエンスと共存していた時期があったと推定されている人類は何? ↓ ↓ ↓ (考える) ↓ ↓ ↓ 答 ホモ・フローレシエンシス(フローレス人 Homo floresiensis)。(インドネシアのフローレス島で発見) 解説 2003年に発見された新事実。愛称「ホビット」。新しい種類との考え方の他に、 ホモ・エレクトスが島で小型化したという考えや猿人の一種という諸説がある。 |