●2017年度メルマガスタート 皆様。おはようございます。1年間がんばりましょう。本メルマガは朝倉個人の取り組みとして実施していますので、 質問はすべて私にお願いします。授業後など直接会った時が一番いいですが、メールの場合info@asakura.chiba.jp にお願いします。 ●「あしたのためのその●」シリーズ 本メルマガを「あしたのためのその●」と名付けます。皆さんのお父さん世代のマンガですが、マンガ「あしたのジョー」で、 ボクシングジム会長のおっちゃん(丹下段平)は、不良少年ジョー(矢吹丈)の才能を見抜き、少年院にいるジョーにボクシングの基礎を教える手紙「あしたのためのその●」を送ります。 ジョーはそれで ボクシングを習得し、少年院にいたプロボクサーのライバル力石徹と互角の勝負ができるまでになります。 皆さんもこのメルマガ「あしたのための」で、入試問題出題者に対抗しましょう。 ●図の添付も時々します。 通常授業がある期間は、前週の復習と追加説明を中心に行います。 文章だけの日もありますが、できるだけ図を添付して説明します。 ↓ 今日の問題 ↓ ↓ ↓ 問1 真核生物においてDNAはどのように染色体や核内に収納されるのか、図を書き説明せよ。(頭の中で思い浮かべるだけでもよい) また、以下、1・2・3に相当する名称を書け。 DNAは球場のタンパク質( 1 )に巻き付き、( 2 )を構成する。( 2 )が更に折りたたまれた構造を( 3 )といい、(3)が集まって染色体を構成する。 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 答 図は以下 1−ヒストン 2−ヌクレオソーム 3−クロマチン繊維 太さ2nmのDNAはタンパク質ヒストンに巻きつき直径10nmのヌクレオソーム(nucleosome)になる。そのヌクレオソームがまたらせん状に巻きつけられ、内部の空洞も含め直径30nmのソレノイド状構造になり、 30nm線維と言われる。この30nm線維が折りたたまれ700nmの染色分体となる。(S期を経ると、この染色分体が2本の束となった染色体となる。) 染色体は核内のある場所に局在し、その近くの別の場所には別の染色体が存在する。 細かい数値やまで詳しく知らなくてもよいが、だいたいのイメージは知っておいたほうがよい。少し出題され始めている。 問2 ヒストンを構成するアミノ酸の比率は、他のタンパク質のアミノ酸組成と比較して、塩基性・中性・酸性アミノ酸のどれが多いか? またその理由は? ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 答 塩基性アミノ酸 (リシン・ヒスチジン・アルギニンの3つの)塩基性アミノ酸は側鎖にNH3+などがあり+に帯電するので、ーに帯電するDNAのリン酸と電気的に引き合い、収納を強固にする。 以下は発展編です。 問3 ヒストンにアセチル基が結合することをヒストンアセチル化といい、核内で起きる現象である。それは遺伝子発現を促進するか抑制するか? ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 答 促進する 理由 ヒストンがアセチル化されるとき、塩基性アミノ酸側鎖のNH3+に結合し、 NH2-CO-CH3 とし、+の帯電を0にリセットする。するとDNAのリン酸のーとの結合が弱くなり、DNAがヒストンから離れ、転写・遺伝子発現しやすくなる。 逆にアセチル化した部分が脱アセチル化されると、遺伝子発現が抑制されている。 核内にはアセチル化酵素・脱アセチル化酵素両方があり、状況によって発現・抑制を変えている。 |