学心会で実際にあった出来事です。 17/03/27 11:12 ▼タイトル 旅立ち ▼本文 その子が入会したのは小学生の時で、ほっそりとした風貌は柳のような感じの子でした。 中学生になったある日、保護者からの緊急連絡で自宅に行き玄関を開けたら、まるで台風が家の中を荒らしていったような状態でした。 その昔、某テレビ局の「積木崩し」という番組がありましたが、目の前でその事が実際に起きているのです。 小学生の後半から中学生掛けて自我の目覚めとともに、殆どの子が「反抗期」を迎えます。 この儀式は、すんなり通過する子もいれば、大きな壁となって立ちはだかる事もあります。 今回は登校拒否や家庭内でストレスが爆発するという形で現れたようで、床が見えないくらいの状況は、まさに戦場であり、修羅場の状態でした。 家の中に入り状況を把握した私は、本人と家族と根々と話をしました。 この子、元々は素直な良い子なんです。 本当に良い子なんです。 彼は、心の中のモヤモヤを上手く表現できずに悩み苦しんでいましたが、空手を通じ何度も会話を重ねて行く内に、それらを解決して行くことができ、行けなかった中学も通えるようになったばかりか、その後は高校へも進学しました。 卒業後は、昔からの夢を実現する為に、関東で一人暮らしをする事になりました。 先日、本人とご両親が挨拶にみえましたが、全員が満面の笑顔で嬉しそうに将来の事についてお話をしてくれました。 良かったですね。 今の彼なら私も安心して送り出すことができます。 そして、学心会を卒業していく彼に心よりお祝いを言いたい。 8年間良く頑張りました! 紆余曲折あったかも知れませんが、どんな事があろうと自分を見捨てず、必死に支えてくれた両親に感謝し、全ての出来事に感謝し、全ての出逢いに感謝しましょう。 感謝する、その姿勢があなたの未来を明るいものへと導くのです! 17/03/17 9:39 ▼タイトル 生徒会 ▼本文 学心会はお陰様で長く在籍している子が多く、求道心を持って空手道を歩んでくれています。 その中の一人である彼は小学生の時から通ってくれています。 幼い時は、イジメなどの辛い経験をしたり、周囲の子とコミュニケーションを取るのが苦手だったりしました。 そんな子も、空手を習う内に「将来は空手の先生になりたい」と、ある日私に告白してくれました。 「それなら、小さな子供達の練習を手伝ったり、型の指導をしてみないか?他人の役に立つ事で見えてくる事がある。相手の立場に立ったら指導者として必要な「言葉」も「対応」も、今後の君の人生に役に立つと思うから頑張ってみないか」と、いうと彼は目を輝かせて頷きました。 もちろん、最初から上手くはいきませんが、それでも彼は諦めず、コツコツと頑張りました。 昨夜、その子のお母さんが「学校の先生の薦めもありましたが、生徒会に立候補して当選しました!あの子が…あの子が…」と嬉しそうに話してくれました。 館長が「お手伝い」をお願いするのは、それなりの意味があります。 他人の為に尽くし、周囲の人に喜んで頂く事に大きな意味があるのです! 疑いもせず、素直に実行してくれた子の「心」の成長、素晴らしいです! 15/07/29 16:06 ▼タイトル 体からお水が… ▼本文 1部の幼児クラスの練習時に「トイレ」を失敗した子がいました。 そう、お漏らしをしてしまったのです。 本人いわく、「これはオシッコじゃなくて、体から水が出ただけなの…」との事。 今回私が伝えたかったのは、トイレを失敗した本人じゃなくて、その場にいた他の子の事なんです。 誰が見ても明らかな失態なのに、お手伝いをしてくれている子が「大丈夫、大丈夫、ただ体から水が出ただけだから問題ない!」と言い、私に報告すると共に、雑巾を片手に掃除をしだしたのです。 周囲の幼児たちは、「なんだ、そうか、水か…」という感じで、そのまま練習を続行してました。 お手伝いの子は、掃除用の水を張ったバケツで雑巾を洗いながら、「はい、終了」と一言。 汚い素振りは一切見せず、黙々と掃除をしたのです。 もし、学校でクラスメイトが漏らしたら、周囲の子供は大変な騒ぎになっている事でしょう。 でも学心会では、トイレを失敗した子を、誰も責めたり、茶化したり、馬鹿にしたりという行為は一切無かったのです。 アクシデントが起き、慌てたりすると心の「素」の部分がどうしても出てしまいますが、咄嗟にカバーできるだけでなく、後処理までキッチリできるのは、学心会が空手の技術よりも大切にしている部分をキチッと身に付けている証拠です。 ありがたいですね。 こういう姿を見せて頂けるという事は、本当にありがたいですね。 素直に育っている子供達に感謝です。 15/02/25 9:28 ▼タイトル 初優勝 ▼本文 入会した時は典型的な「のび太」君でした。 毎日行く学校ではイジられ、通学時にもイジられ… それでも、学校には行かなくてはなりません。 子供にとっては地獄のような場所へ向かわなくては行けないのは、本当に辛い事です。 その子が入会してから、未だに忘れられない出来事があります。 学心会での行事の時で、参加した子供達にお菓子を配ったところ、その子だけ壁の方を向いて一人で黙々と食べているのです。 何故、皆んなと食べないのかと問うと、これでいいと言う。 私だけでなく母親も、心を固く閉ざした彼の姿を見て愕然としました。 私は、この姿を見た時に、「なんとかしなければ」と真剣に思ったのです。 そんな彼の空手に対する姿勢は、真面目で一生懸命。 ただし、結果が出ない… 来る日も、来る日も、初戦敗退、2回戦敗退…そんな事ばかり何度も繰り返しました。 さて、 そんな彼が小学生生活最後の試合にと選んだのが、学心会の「チャレンジカップ」でした。 自分にとっては大切な試合のハズなのに、その1週間前に足首を痛めるアクシデントが発生! 不運を嘆いても仕方ないと、当日は足首をテーピングで固定する緊急処置で対応しての強行出場! 保護者は元より、指導者も不安を抱えながらの試合でしたが、気迫が溢れる試合展開により念願の初優勝! 長かったね…本当に、長かったね。 でも、よく諦めずにここまで頑張ったね。 多くの人々に囲まれ祝福され、笑顔で接している彼を見ていると、私までウルウルと… 良くぞ、頑張りました! おめでとう! 14/01/06 17:50 ▼タイトル トイレ掃除 ▼本文 その子が、入会したのは下の子が幼稚園の年少、上の子が年長の時でした。 下の子は、何が怖いのか道場の入り口付近で中に入れず、いつも”ピーピー”泣いていました。 どうやら、指導員の声の大きさが原因だったようですが、そんな子も入会して6年経ちました。 さて、 下の泣き虫君も、上の子も道場にはいつも一番乗りで、真っ先にトイレに向かいます。 毎回交代で、トイレ掃除をしてくれてるんです。 誰もが嫌がる仕事を、この子供達は道場のトイレを掃除をするだけでなく、毎日、学校に行く前に、自宅のトイレも掃除をしてから登校するようになりました。 練習により「空手」が強くなり、成績を出す子は、大勢見てきました。 心を鍛えて「イジメ」に打ち勝つ子も、大勢見てきました。 しかし、トイレ掃除を黙々と、誰に告げるでもなく、率先してやった子は、今まで誰もいませんでした。 今日も、この子達は誰に自慢するでもなく、黙々と掃除をします。 素晴らし人に成長していく過程を、見せて頂けたことに感謝。 この子らと同じ時代を過ごせることに感謝。 学心会に繋がっていることに感謝。 全ての出来事に感謝です。 「陰徳(いんとく)」=陰での徳積み。他人が見ていない所での徳積み。 |